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第95話  

「お前、知らなかったのか?噂によると、秋元詩韻は、森岡翔とできてるらしいぜ!」

「まさか!」

「どうしてあり得ないんだ?この目で見たんだよ、二人が一緒に学校から出てくるところを」

「高坂俊朗は、ずっと秋元詩韻に惚れてたよな。まさか、森岡翔に先を越されるとは。そりゃ、二人が会えば、火花が散るわけだ」

「噂によると、高坂俊朗が先に、森岡翔の彼女だった相川沙織を寝取ったんだろ?それで、森岡翔は、高坂俊朗が片思いしていた秋元詩韻をゲットしたんだってさ」

「まじかよ、すげえな!」

「おい、見ろよ!涼宮映雪じゃないか?」誰かが叫んだ。

「まじかよ!」

「これで、江大三大美女のうち、二人が来てるってことか。上官明月はどうかな?来ると思うか?」

「さすがに、来ないんじゃないか?上官明月は、ああいう騒がしい場所は、好きじゃなさそうだし」

コートでは、両チームの準備が整っていた。

森岡翔側は、村上祐介、藤原豹、周藤文華の3人。

森岡翔は、最初はベンチにいた。まずは、彼らの実力を見てからにしようと考えたのだ。

一方、高坂俊朗側は、高坂俊朗、佐々木陽介、そして高坂俊朗の子分一人の3人だ。

審判は、別のバスケットボール部員が務めた。

審判の笛の合図で。

試合が始まった。

最初にボールを持ったは、村上祐介だった。

彼はドリブルで巧みにボールを操り、腰を低くして、ボールを股の間ですり抜ける。彼の相手は、まさに黄俊郎だった。

村上祐介は、右手を使いながら、一気に加速して右サイドを突破しようとした。

高坂俊朗は、すぐに追いかけて、村上祐介の行く手を阻んだ。

しかし、村上祐介は急ブレーキをかけ、左手に持ち替えて、左サイドに切り込んだ。

高坂俊朗は、ついていけなかった。村上祐介はそのままドリブルでゴール下まで攻め込み、ジャンプシュートを打とうとしたその時。

彼の目の前に、巨大な影が立ちはだかった。

佐々木陽介が、村上祐介の目の前でジャンプしたのだ。彼の身長とジャンプ力では、村上祐介のシュートは、確実にブロックされてしまう。

村上祐介は、とっさに判断して、フリーになっていた藤原豹にパスを出した。

藤原豹は、ノーマークでボールを受けると、ジャンプしてレイアップシュートを放った。ボールは、きれいにゴールを通過した。

森岡翔チーム1-0高坂俊朗チーム。

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